皆さんは名鉄電車に乗る際駅の放送で「この急行は○○にも止まります」といった放送を聞いたことがあると思います。これは本来急行が停車しない駅に停車する場合にこういう放送をして分かりやすくしています。でもなぜ特別停車するのか理由を知らない人もいると思います。なぜ名鉄はこの駅に特別停車を行うのか解説しようと思います。
特別停車はどこの駅で行うの?
現行のダイヤで特別停車が行われている駅
名古屋本線:伊奈、国府、本宿、美合、新安城、鳴海、須ケ口(特急、快特)
男川、矢作橋、豊明、中京競馬場前、有松、、山王、栄生、二ツ杁、大里(快急、急行)
犬山線:中小田井、下小田井(急行)
常滑線:太田川、尾張横須賀、朝倉、新舞子、常滑(ミュースカイ)
大江、大同町、柴田、聚楽園、西ノ口、蒲池、榎戸(快急、急行、準急)
河和線:南加木屋、巽ヶ丘、住吉町(特急)
西尾線:北安城、碧海古井(急行)
過去のダイヤで特別停車が行われている駅(多分他にもある)
約半数の駅が急行、特急停車駅に格上げされ特別停車から常時停車に変更されているケースが大半を占める。栄生駅や扶桑駅が急行停車駅になったのも20年くらい前の話です。
名古屋本線:小田渕(準急)、藤川(急行)、岡崎公園前(急行)、宇頭(急行)、牛田(準急)、前後(急行)、左京山(準急)、本笠寺(準急、急行)、桜(急行)、呼続(急行)、ナゴヤ球場前(現:山王)(急行)、栄生(急行)、西枇杷島(急行)、奥田(急行)、国府宮(特急)、妙興寺(急行)、新木曽川(特急)、笠松(特急)、岐南(急行)、加納(急行)
犬山線:上小田井(急行)、西春(特急)、徳重・名古屋芸大(急行)、柏森(特急)、扶桑(急行)
常滑線:道徳(急行)、名和(急行)、新日鉄前(急行)、大野町(特急)
河和線:高横須賀(急行)、坂部(急行)、阿久比(特急)、南成岩(現:青山)(特急)、上ゲ(急行)、河和口(特急)
知多新線:美浜緑苑(特急)、野間(特急)
各務原線:羽場(急行)、新加納(急行)、田神(急行)
津島線:木田(特急)、勝幡(特急)
1.高校、大学の最寄り駅で学生の利便性を向上させる為
該当する駅
大同町(急行)、蒲池(急行)、榎戸(急行)、住吉町(特急)など
近隣に高校や大学があり朝ラッシュ時に停車しています。過去には徳重・名古屋芸大や桜町前にも特別停車していました。桜町前は地元高校生の活動により急行が常時停車するようになりました。
2.列車の停車間隔が空くのを防ぐ為
該当する駅
山王(急行)、中京競馬場前(急行)、中小田井(急行)、下小田井(急行)、伊奈(特急)など
名鉄はJRみたいに運行系統が複雑の為ダイヤの都合上、列車が全く来ない時間ができてしまいます。下小田井、中小田井は朝ラッシュ時の犬山線の普通列車が地下鉄鶴舞線に直通するようになり、上小田井~東枇杷島の平日朝ラッシュ時の普通列車の本数が減少した為、一部の急行が停車します。また平日朝ラッシュに豊橋駅を発着する列車は特急が中心となる為、伊奈~豊橋へ行く急行の代わりとして特急を停車させています。
3.普通列車に接続する為
該当する駅
豊明(急行)、大江(快急)、聚楽園(急行)など
待避線ある駅では普通列車が急行や特急などに追い越されることがあります。特急はともかく急行や快急の場合は通過させるよりも特別停車させた方が普通列車駅への利便性が向上させる為です。豊明では日中の西尾線系統の急行が特別停車します。この影響で普通停車駅の一ツ木、富士松から名古屋方面に行く際に少しでも早く名古屋へ行くことができます。
4.後続の列車が迫っている。
該当する駅
西ノ口(急行)など
この事例で特別停車を行うのは恐らく名鉄でしかないでしょう。常滑線は中部国際空港開業に伴い本数が増便しましたが太田川以南で待避できる駅が西ノ口と常滑しかないです。その為西ノ口に特別停車をして強引に待避を行うダイヤにしています。
5.急行や特急停車駅には及ばないけどそこそこ利用者がいる。
該当する駅
美合(特急)、矢作橋(急行)、有松(急行)、二ツ杁(急行)、大里(快急、急行)、南加木屋(特急)、巽ヶ丘(特急)
この事例は名鉄に限らず全国の鉄道路線で一番多いと思います。有松、二ツ杁、大里などはそこそこ駅利用者がいるが急行が停車する鳴海や新清洲などより利用者がいないといった駅です。日中は一部の急行が停車します。2000年以前はこういう事例で特別停車を行う駅がたくさんありましたが大半が急行や特急停車駅に格上げされています。(栄生、前後、扶桑、上ゲなどは急行、快急停車駅に昇格)、(笠松、新木曽川、国府宮、新安城、国府、青山、河和口、美浜緑苑、野間は特急停車駅に昇格)、更に昔は常滑・河和線の神宮前~太田川間は豊田本町以外急行の特別停車が行われていました。